「ミルキィ☆ロール」
ホワイト・ノエル

第57話 ホワイトノエル

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 声をひそめた静かな舌論のすえ、結局、私が折れるしかなかった。
「一緒には絶対に寝ないからね! 泊めるだけだから!」
 キッパリと宣言しながら、セコセコと布団を用意する。
 敷布団は一つしかないから、ここは西条に譲って恩を売ってやるんだ。
 いいもん、私には着ぐるみパジャマがあるから、寝袋と変わりないもん。
 クゥッと悔し涙を必死で飲み込んでいると、容赦ない声が背後から飛んでくる。

「そう? まぁ、それでもいいや。ほんとにまる美って面白いよな~最初から答えなんて決まってるのに。素直になれば楽だぞ~いつまで頑張れるか、みものだな」
 アハハッと朗らかな西条の笑い声に、私は悔しがりながら壁に震える両手をつくしかない。反論してやりたいが、声を出せばご近所からの苦情が来るので、グッと言葉を飲み込む。

 私はね、素直に正直に拒否してるのよ!
 そのぐらいわかれっての。
 とにかく、ガ-ドにバリケードよ!

 明日も……ううん、既に今日になってるけど、私は店長のサポートと言うありがたい仕事が待っているから、早く寝たかったのになんでこんな目に合うのかしら?
 胸の内でマシンガンのように反論を吐きだしながら、永久に拒否ってやる、と心に決めた。
 
「さっさとあきらめれば楽なのに、まる美はとことんMだなぁ。そういう楽しみ方が好きとは知らなかった。まぁ、しばらく頑張ってみろよ」
 この先も楽しみだな~なんて西条は笑っている。

 私は返すべき言葉が何もなくて、涙目になるしかない。
 いつかきっと、素敵で優しい、思いやりのある本当の王子様を見つけてやる。
 それに、ここだけはハッキリさせておきたいけど。
 間違っても私はMじゃないから!
 
 く、悔しい。


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