「ミルキィ☆ロール」
ホワイト・ノエル

第53話 ホワイトノエル

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 そうよ、西条は私の天敵。
 素直になればなるほど、正直、悪態しか思いつかないんですけど。

 普通の女の子だったらクラクラしちゃうような顔だし、柔らかで優雅な物腰だし、稼ぎだってかなりいいはずだし、ムカッとする嫌味も私限定だし。
 人並み以上にカッコいいって認めるし、魅力のある人なのも確かだけど。
 こいつはケーキにしか興味のない変態で、私にだけやたら突っかかって来るのよ。
 うなずいてたまるものですか!

 私が好きなのは、作業をする西条の指先だけなんだから!
 指先や、その腕前だけなんだから、他はポイなのよ。
 そりゃ、確かにね。
 ついさっき、目の前で仕上げされるクリスマスノエルの工程にポワ~ンと見惚れて、製菓学校時代よりもさらに器用になってすごいね~なんて当たり前のことにまで感動して笑顔全開で喜んだけど、それとこれは別だ。
 間違っても、恋愛なんかではないから。
 
 なんてことを、怒涛の勢いで語ってやった。
 だけど私の反論など、西条はおかまいなしだった。
 ムキになればなるほど、フゥン、と嬉しそうになるのは何故かしら?
 
「俺の手はお気に入りなんだ。まる美が手フェチとは知らなかった。じっくり触ってみるか? ほら、遠慮しなくていい」
 手を差し出すな―!
 間近で見た器用そうな指先は想像以上に魅惑的で、思わずグラリとしたのは内緒だけど……こいつ、耳がないのかしら?

「ちが~う! 都合よく曲解しないで! 西条なんかとは付き合わないわよ! 照れている訳でも、恥ずかしがっている訳でもないからね!」
 なんて私の反論にも、西条は余裕たっぷりだった。


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