「ミルキィ☆ロール」
ホワイト・ノエル

第36話 ホワイトノエル

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 座りの悪い気持ちのままで、私は紅茶をすすった。
 お勧めの紅茶だけあって冷めていてもおいしいけど、でも、味がよくわからなくなってしまう。
 とにかく落ち着かないんですけど!

「何、言ってるの? パティシエ様から見れば、つまらないでしょ?」
 西条は私の言葉に、うんともイイエとも言わず、独白のように続けた。
 ピシリとした、冷たい調子だった。

「同じ物を使っても、同じ物にならない」

 そんなこと、身を持って知っている。
 私のスポンジは、同じ材料を使っているのに、店長には及ばない。

「なぜだと思う?」
「経験とか、技術……?」

 西条の眼差しがまっすぐすぎて、私は紅茶のカップを皿に戻した。
 何も気にしないフリしてフォークでクリスマスショコラを食べようとしたけど、手が震えてポロリと落ちる。
 ああ、だめだ。
 結局ソワソワしたままで、フォークもケーキの横に並べるしかなかった。
 挙動不審かもしれない私の様子なんて、西条は気にせず問答をふっかけてくる。


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