「ミルキィ☆ロール」
ホワイト・ノエル

第2話 ホワイトノエル 

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 私は目を覚ます。
 うるさいほど鳴り響く目覚まし時計を、チン、と止めた。
 久しぶりに西条の夢を見た。
 製菓学校を卒業して、三年もたつのに。

 多分、今日が十二月二十四日だからだ。
 製菓学校を卒業してから、私は地元のケーキ屋に就職した。
 クリスマスの追い込みで、ここ一週間ほどケーキを焼き続けている。
 仕事だけど、楽しくて仕方ない。

 私は、私の作りたいものを作っている。
 芸術品ではなく、人に笑顔を届ける物を作っているのだ。

 そんなのに何の意味があるの? なんて鼻で笑っていた、ケーキの王子さまにつきつけてやりたい。
 どうだすごいだろうって、見せつけてやりたい。

 私はノロノロと身体を起こし、出勤の準備を始める。
 朝から夢見が悪いと、ため息をつくしかない。
 せっかく卒業して、顔も見なくて済むようになったのに。

 どうして夢に見るんだろう?
 西条に今の私を見せつける?

 意外な自分の感情に、戸惑ってしまった。
 もう二度と会いたくない。
 側にいるだけでコンプレックスを刺激されて仕方ないし、何を言っても西条の言うことが正しいと思って、自分の台詞や思いがむなしくなるから。



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