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短編集 恋の卵

陽だまりマフィン 第三話

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 グルリと見回してみる。
 物置みたいな小さなプレハブがなぜかあって、壁と昇降口の間の陽だまりの中に、コートを着た伊達先輩がいた。
 私はそっと近寄って、ドキリとした。

 寝てる?

 陽だまりの中で、目を閉じている。
 耳にイヤホンがあるから音楽を聴いてるみたいで、私が近付いても気がつかない。
 コートは着ているけれど、寒くないのかなぁなんて心配になったけど。
 壁や物置が風よけになっているみたいだった。
 陽に透けて、少し癖のある髪がフワフワと、風に揺れている。

 綿菓子みたい。

 なんだか可愛いと思って、手を伸ばす。
 指先に触れた髪は、想像どおりやわらかく、指先にふんわりとからみつく。
 毛皮みたいに気持ちいい。
 伊達先輩は目が鋭いから、猫科でも虎とかユキヒョウとかそんな感じだ。
 ぐっすり寝ているのか、目を覚まさないので頭をナデナデしてみる。
 想像以上に、その髪はふわふわだった。

 うわ~さわり心地がよすぎる。

 手触りにはまりかけていたら、パチリと伊達先輩は眼を開けた。
「おい」
 睨まれて、私は凍りつく。
 肉食獣が苛立ちをそのままぶつけるのに近い、射殺すような眼差しが私を見ていた。
 調子に乗ってなでまくっていたけど、睡眠の邪魔だけではなく、ものすごく失礼なことをしていたような。

 キャーッと叫びそうな口を、私は両手で押さえた。
 ポトリとマフィンの包みが落ちる。
 それは伊達先輩のおでこのど真ん中に、見事に命中した。

 痛くはない。痛くはないはずだけど。
 さらに目つきが怖いんですけど!

 いやーっと叫びそうな私に、伊達先輩はさらに眼差しをとがらせて、落ちたマフィンの包みを拾うと私に差し出した。
「ほら、落とすな」

 差し出された包みに、私はさらに狼狽する。
 それは伊達先輩に渡す物なので、返されると困る。
 えっとえっととてんぱっていたら、ハーッと伊達先輩は長いため息を吐きだした。
 ポリポリと頭をかいて、小さく「俺はそんなに恐いのか?」などとぼやいた。
 なぜだろう?
 心持ちへこんでいる気がする。

「違っ違います! あの、それは伊達先輩に渡そうと思って、私が作って……おいしくないかもですけど、先週はありがとうございました!」
 ぺこりと頭を下げる。

 沈黙。

 なんだか伊達先輩は息をのんで黙ってしまった。
 もともと無口っぽいけど、過呼吸みたいな沈黙。
 なんだか変。
 そっと顔をあげて伺い見ると。
 マフィンの包みを両手で大事そうに抱えて、耳まで真っ赤になっていた。

 真っ赤?

 私が目をパチクリさせていたら、じーっと見る私に気がついた先輩はうろたえて頭を抱えた。
 手がプルプル震えている、その小動物みたいな反応はなに?
「伊達先輩? 大丈夫ですか?」

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~ Comment ~

NoTitle 

>それは伊達先輩のおでこのど真ん中に、見事に命中した。

読んだ瞬間、頭の中に光景が浮かんで
思いっきり笑ってしまった♪(注:もちろん今日も仕事中w)

まさしく「恋の卵」って感じでほっこり^^

Re: NoTitle 

ありがとう(//▽//)♪

ほのぼの~をひたすら追ってみました(笑)
こういう罪のないうっかりって大好きですww
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