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「英雄のしつけかた」
第四章 カッシュ要塞

第99話 英雄のしつけかた 2

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「誰だ! フライパンを持ってきた奴は!」
 ガラルドは叫び声をあげて、鋼の手甲で必死に防御する。
 ミレーヌの一般人らしいなんてことない打撃のはずが、ハンマーのように重く感じる。
 すでに気迫で負けているので、当らなくてはと身体が勝手に勘違いするのだ。
 だから、フライパンを防ぐのはかなり大変だった。

「だいたい、わたくしの顔を見れば結婚しろ結婚しろとうるさいくせに、大丈夫かの一言もないなんて! あなたの真心はどこですの!」
 そこが一番信じられないと、ミレーヌはひどく憤慨していた。
 少しは見直しても、人の情がない行動にはつくづく愛想が尽きる。

 とにかく怒涛のような文句のオンパレードだ。
 一つしかないフライパンだったが、隙間なく打ち降ろされて、両手で防いでいるはずなのに流し切れず、ガラルドは生まれて初めて悲鳴を上げた。

「わかった! 俺が悪かった! 見ただけで無事だとわかったんだ! 本当だ!」
「無事なら気遣いもないんですか!」
 許してくれ! と本気で謝った。
 気持ちがこもっていません! とミレーヌは憤慨している。

 ただ、大将が謝ったぞ、と珍しすぎて要の五人は視線を交わし合っていた。
 もちろん、とっくに惨劇からは後退している。

 ガラルドの言い分も、実は理解できるのである。
 国や立場など面倒なことを考えなければ、本当に更地にしてきれいに吹き飛ばしておけば、自分たちの子孫もどんなに楽だろうと思ってしまう。
 簡単に野盗に利用されるような砦なんて、ないほうがいい。
 古代遺跡でもないし、壊しておけば誰にも悪用されないのは確かだし。
 歴史がある貴重な建物だけど利用価値がないのだから、保護するのは莫大な国庫負担を考えるとただの無駄である。

 それでも、ずっとそりの合わなかった国家との協調を図ろうと歩み寄りをはじめ、王都に居を構えたこのタイミングで、文化財を破壊するわけにはいかない。
 壊すなら壊すで、タイミングが重要なのだ。

 ジャスティ王は理解があるが、国の重鎮は流派を快く思っていない。
 それに、ガラルドは英雄像が先行しているので、今の時期に派手な破壊行動はできるだけ慎むべきだったりする。

 まぁ、そんなこんなで今回はガラルドを止めていたのだが。

 それにしても。
 遠慮などかけらもなく、ボコボコにされている。

 なんだか直視できず、遠巻きにするしかない。
 心の中で、ガラルドのために合掌した。
 ちょっとだけ、ミレーヌの憤慨の理由を意外だとは思っていたけれど。

「わたくしの顔を見ても、砦を壊すことばかり考えるなんて! どれだけあなたは情のない、スットコドッコイなの!」

 へぇ~ミレーヌ様は、ガラルドの心配や真心が欲しかったんだ。
 期待するだけ無駄なのに、乙女心とは実に不思議である。

 そういう細やかな気遣いができる奴ではないとそこにいる誰もが知っていたが、これで少しは身に染みるだろうと目をそらしていた。
 けしかけたのは自分たちだが、かすかに心が痛む。
 でも、いい機会なので、徹底的にやっていただくのは大歓迎だ。
 うん、そう思おう。


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~ Comment ~

NoTitle 

ぁぁ、もうッ!!
かわいいわ~ぁ♪
だからミレーヌ様好きよッ♪(ウフフッ^^)

まわりの5人の描写には朝から大笑いしてしまったww
そうゆうとこが飽きずに読めるんだろうなぁ♪

Re: NoTitle 

可愛いとうつればいいなぁw
手加減すらなくボッコボッコにしてますがw(笑)
やっぱり乙女心は複雑なのですw
まぁでも、そのぐらいしないとガラルドさんは他人の感情には鈍いので、ちょうどいいのかなぁとww

まわりの5人も、きっと心は一つだと思うw
ガラルドさんがいなかったら、明日は我が身だもの!←?!

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