「英雄のしつけかた」
第四章 カッシュ要塞

第81話 双剣の盾 3

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 実に不機嫌極まりない状況である。
 そんなガラルドの目の前に、鬱憤をぶつけるのにちょうどいい魔物の群れ。
 八つ当たり=いつもの数倍の破壊力。

 本気のガラルドは破壊神と等しい。

 ほとんど一方的に魔物の群れをせん滅していた。
 そんな内情は見ているだけではわからない。

 オルランドはただひたすら、すごいと感嘆するばかりだ。
 すでに中に入っているモノは仲間に任せて、剣豪はたった一人で要塞に向かってくる大量の魔物を引き受けて片づける気なんだ。
 目をキラキラさせて、ガラルドの奮闘ぶりを観察していた。

 どこまで自分の強さに自信があるのだろう?

 感激して、技のタイミングや方法をジイッと観察していた。
 しかし、ふと気付く。
 すでに七割ほどの魔物が狩られて、その姿を消していた。

 そろそろ潮時だ。
 オルランドは身を翻した。
 調子に乗って長居をしていたら、全てを片づけた双剣持ちに犯罪者として捕獲されてしまう。
 見つからないうちに逃走しなくては。

 屋根を走り、ひょいと要塞の中に入った。
 裏の崖から逃走しようと階段を駆け降りたところで、うわっと声を上げて床に転がった。
 頭の上を風の刃がすぎた。
 転がらなかったら胴で真っ二つだった。

 それでも、殺気はこもっていなかった。
 これほど鋭利な刃は初めてだった。

 気配も殺気もないなんて。

 背筋を冷や汗が流れた。
 オルランドは腰から剣を抜き、膝をついて前を見る。

 暗い廊下の果て。
 闇にその輪郭を浮き上がらせながら。
 男が一人、立っていた。


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